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塗説録

愁いを天上に寄せ、憂いを地下に埋めん。

現在の安倍人気低調は地方政治の盛り上がりと併せて考える必要がある

ところで天皇ってどこ行ったの?
http://wjn782.blog.fc2.com/blog-entry-643.html



ここんとこ話題になってるのってずっと、安倍、安倍、橋下、安倍、安倍、小池百合子、橋下、安倍、小池百合子、大村(愛知県知事)、小池百合子、小池百合子、小池百合子、橋下、安倍、安倍、橋下、安倍、橋下、橋下、安倍、飯泉(徳島県知事)、橋下、安倍、安倍、橋下、吉村(大阪府知事)、吉村、安倍、小池百合子、小池百合子、大村、湯崎(広島県知事)、橋下、小池百合子、安倍、みたいな。こんなテンポ。東京を含めた一地方の知事クラスは盛んに話題になるけど、天皇は一切話題にならない。



 この当時はこのような調子であったが、現在話題になるペースは、小池百合子、小池百合子、吉村、吉村、大村、吉村、安倍、吉村、大村、吉村、小池百合子、安倍、小池百合子、吉村、小池百合子、吉村、安倍、小池百合子、安倍、吉村、大村、小池百合子、山本太郎、安倍、吉村、大村、小池百合子、安倍、安倍、宇都宮、山本太郎、小池百合子、吉村、安倍、仁坂(和歌山県知事)、吉村、小池百合子、安倍、小池百合子、吉村、小池百合子、吉村、安倍、小池百合子、安倍、吉村、大村、小池百合子、山本太郎、安倍、吉村、大村、桜井(都知事候補)、堀江(都知事候補)、立花孝志(都知事候補)、後藤輝樹(都知事候補)、小池百合子、安倍、堀江、安倍、桜井、宇都宮、山本太郎、吉村、大村、仁坂、宇都宮、山本太郎、小池百合子、宇都宮、山本太郎、安倍、吉村、小池百合子くらいである。
 都知事選が近いということもあるが、吉村がここまで名を挙げ、さらにはコロナ以後めっきり影が薄くなった山本太郎が今になって話題になったきっかけも、都知事選に立候補したからであり、地方首長の存在感がますます増していることは明らかである。大阪府知事の吉村なんぞは、特に話題が過大となること甚だしい。
 安倍への批判ムードが高まり、支持率が落ちているのも、国政そのものに対する興味の喪失、地方政治に対する関心の高まりが関係しているものだと考えられる。だからこそ、安倍は「なんとなく叩いていい存在」に転落し、逆に都道府県知事をヒーローに祭り上げられているのだろう。安倍のコロナ対応を擁護する気はまったくないし、いずれも酷いという前提で話をするけど、政治的な得失について本件で安倍が小池百合子や吉村よりも際立って失政が多いとも徳政を為さなかったとも思われない。にもかかわらず、かたやスターとして祭り上げられ、こなた支持率は低減、これは当人の資質より、時流と場の関係であろう。

 震災のときは、福島に原発事故が起こったことで、「維新側の地域には原発がない」などの謬説を流して薩長と会津の対立をやたらと煽る連中が現れたり、安倍が山口に選挙区を持つことからその対抗軸として会津の立場から天皇を讃えたりする連中も現れていたが、これが天皇に基づいて正当性を主張する幕末維新期だとすれば、地方の首長が台頭し、中央の政権(幕府)が失調をきたしつつあり、天皇の存在が希薄な現状は、さながら物語の中にある戦国時代のようである。
 私は震災以後、日本の分裂と地域ナショナリズムの台頭を感じたし、今回はそれどころの話ではない。その頃は地域ナショナリズムとして沖縄が大きな争点となり、ここでも天皇は問題となったが、それまで肥大化した天皇という存在が、コロナウイルスで忽然と姿を消したのだ。

 徳島県で、県外ナンバーの車にステッカーを貼り、県境を監視する動きが現れ、大いに話題になった。これもまた、国内の分断を象徴した事象である。コロナウイルス騒動では、「経営に苦しむ食堂で食べて応援!」だとか「がんばろうニッポン!」だとか、全然叫ばれていない。危機的状況の国家規模の団結、そういったナショナリズムすらなく、当初は日本社会の中国への排外主義的感情から国境封鎖などを求める声も大きかったが、その後は静かに地方と地方の分裂によるローカリズムの台頭が起こっている。感染症だから当たり前と言えば当たり前だけど、そもそも、皆が人と人との繋がりを忌避しはじめている。さらに言えば、休業補償等で話題になるのは、国家より階級である。都市と周辺部の関係、階級意識、これらが国家より重視されつつある。
 安倍の人気失調の隙に、小池百合子や橋下徹ら東西の都市を根城とする奸雄が台頭しつつある最中、今後ますます地域ナショナリズムが台頭して日本が分裂するか、あるいは日本が再統一に向けて動き始めるか、いずれにせよ、これまでとは天皇という存在も、在り方が変わると思われる。おそらく、前天皇であれば年齢から心配する声も大きくなったであろうが、そうならなかったのも天命であろう。コロナウイルス流行では、先代天皇が頻繁に行っていた「被災地巡幸」は困難かつ忌避される。


 我ながら鋭い分析であるが、アメリカで現在起こっている暴動も、同様の傾向があるのではないかと考えている。州兵や地方警察の動きにバラツキが出ているようだし、そこで大統領命令とも齟齬が出ている。コミューンの成立騒動などもそうした世相の表れだろう。コロナ騒動でクオモ知事など、州知事の名が日本にも聞こえるようになったことからすべては繋がっている。最近はドナルド・トランプもアンティファに対してワシントンを強調する。アメリカもまた、分かれて百余国を為すときが来たのかもしれない。
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 ところで、桜井誠が東京都知事候補としてナチュラルに名前が挙がっているあたりが本当に嫌だ。これから伸びるんだろうな……。
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