塗説録

　reiに触発されて仕事帰りに久々のナンパ。といっても1人にしか声かけしなかったけど。仙台以来だから2年ぶりくらいだと思う。

　最初の1人でいきなり20分程度のロングトークでLINE交換。ふらふらしてたからいけそうだなーと思ったけど、どうやら道に迷っていたらしい。道を教えたら感謝されたが、LINE交換はちょっと渋られた。でも、返信はしっかり返ってくる。まあ、こんなもんか。
　LINE交換ごときでこの私が舞い上がるのは焼きが回った感もあるけど、声かけ1人目であっさりロングトークでLINE交換までいくのは元ナンパ師の腕衰えずと言っていいか。よくわからん。スマホの電池がすぐに切れたので終了。ナンパ開始時に10%くらいしか残ってなかったし……。
　20分かけて道案内したんだから、ナンパじゃないほうが自然に友達になれてよかったのでは……と考えてはいけない。というか、最初に下心はさっさと見せた方が付き合いはラクだし、途中の会話もはじめからナンパテンションマックスでぶっ放したほうが楽しいんだよ、私が。私が楽しいかどうかがすべて。変に親切な人として道案内したら、そりゃ親切はお互いに気持ちいいし、それはそれでいいんだけど、ナンパのように楽しくはないからね……。会話とか途中で途切れて気まずくなると思う。そういう男に感謝することはあれど、惚れることはないんじゃないかな。「ありがとうございますー」に対して「大丈夫、大丈夫下心で動いてるだけだから」と答えて笑い合えるノリの方が楽しいじゃないですか。私のやり方でしかないですが。それに、なんかこういうのを先に言わないと、親切を裏切る気がするんですよね、逆に。実際、話しかけたこと自体はナンパ目的なわけだし。
　今回は20分間ノンストップで私がしゃべりっぱなしだったし、相手もいい感じにツッコミいれてた。ディグるとか苦手なんだよな、それがいかに効果的と言われても……。
　それにしても、仙台のときもそうだったけど、ブランク明けの声かけで一発成功多くない？ セックスしたわけでも付き合い始めたわけでもないのに成功ってのもなんだけど、一発目から電話番号やLINEを交換できるのは幸先がいい、成功といっていい。

　こう言うのもなんだけど、10年くらい前の初めてのナンパのときに50人とか声をかけて1人と電話番号を交換した当時からしたら、1人目の声かけでLINE交換ってのも、これでいいのか感があるというか……。あの時とテクニックとか、そういうのが上手くなってるわけではないんですよ。勘違いされがちだけど、実際に私がいろいろナンパについて語ったところで、それは後付けの理屈だったりすることが多くて、実践としてはナンパなんて本当に何度も何も考えずにトライしてるだけです。実は慣れ以外になにもないんです、蓄積。
　だから、あの初心者の当時と同じようにテンションあげて女性に話しかけるだけなので、なんでここまで結果に差がついているのか自分でもよくわからなかったりする。いや、わかるんだけど（どっちだ）。理屈だけで推定される差異より遥かに実際の結果の差異が大きい。理屈にできる小手先の技術より、やっぱり慣れや習慣的な生活態度なんかのほうが大事だよ。
　まあ、3年くらい前に大阪で2年ブランクでナンパしたときは20人くらいに声をかけて一人番号交換とかだった気がするけど……。とはいえ、あのときはテンションが変だったし微妙か。

　今回、会話中はずっと私がボケ通しで、あちらはずっと笑ってて、それだけで本当に楽しかった。ナンパでの会話自体が楽しい。それが一番いいナンパ。こういうナンパだよ、こういうナンパ。何もしなければ話せなかったはずの相手と話して、楽しいひと時を過ごす。それだけでいい。本当に楽しい。生きてるっていいな。スキマ時間にナンパを再開しよ。自分の話で相手が心を動かしてるのが見えるっていいよね。しあわせ。
　さっき「セックスも付き合うこともできてないナンパを成功と言えるのか」とか言ってたけど、ナンパなんてお互いに楽しけりゃ成功だし、それが成功じゃないなら成功自体どうでもいいんじゃないかな。
　みんなお金かけて婚活とかしないでナンパすればいいのに。タダだし(←ここ重要)。