塗説録

若い男性たちにカネ回り女性から選ばれていれば、部屋でオタク趣味なんかせず、海外旅行いったり、スキー行ったり、車乗り回したりしてウェイウェイやっていたと思いますよ。

— すもも (@sumomodane) November 19, 2019

　こいつほど直球に趣味を侮辱した奴は未だかつていない。私は一生暮らせる金があったら引きこもって漫画などの趣味に人生を費やすし、私が政治の話を始めたのも、漫画板にわいたネトウヨやちゆ12歳のような漫画趣味に侵食するネトウヨがムカついてムカついてしかたなかったからでしかない。

　そもそも、「オタク差別ガー」などと叫んでいた連中の仮想敵は、もともと「オタクはモテないからアニメや漫画を趣味にしている」という嘲笑と偏見だったはずではないか。90年代にオタク趣味を擁護する言説は、そういった偏見に対して「そんなことはない！ 自分はこれを好きでやってるんだ！」と反論するのが主流だった。つまり、オタクを一番蔑んでた者たちと価値観を共有し、それに同意し、共闘し、フィクションの影響を侮ったり、フェミニストを叩くためなら宗教右翼と手を組んでフィクションを規制しようとするのがオタクである。漫画やアニメ、ゲームなどを好み、なりふり構わずそれに没頭するというのがオタクの定義なら、オタクはオタクではない。オタク差別なるものが本当にあるとしたら、それをしているのはオタクである。オタクを全員焼き尽くすしかオタク差別を解消する方法はないと言えるだろう。


　ところで、「漫画やアニメなどの趣味はモテないからではなく、好きでやってるだけだ」と主張する人については、それ自体はそれでいいのだけど、歴史的に見れば、それも独立した事象としてみるべきではなく、現在のオタクの惨状にもつながっている。
　というのも、かつてのそういったオタクの自己弁護においては、「子供向けと言われるアニメや特撮にはこのような優れた表現技法や高度な物語性があって～」と続けるのが定番だった。こういったオタクの姿勢が「特に日本のアニメは世界的に評価され技法が海外で～」とか「このアニメは哲学的な意味や過去の宗教思想的な文脈が～」とか、そういった話に発展し、これが日本スゴいナショナリズムやオタク権威主義化に繋がり、オタクのネトウヨ文化の下地を築いたに違いない。ちなみに、それらの「オタクスゴい」を体系化してアジテートしたのが岡田斗司夫で、ゆえにオタクはエラいという正統性のための神話を築いたからオタキングなのである。つまりオタクとは、そもそも根本的にネオナチでありネトウヨである。
　さらに言えば、岡田はあくまで集大成者であって、同時期にオタク界の潮流として「オタクスゴい！ 日本のオタクはスゴイ！ 海外に衝撃を与えた！ アニメの表現はアート！ ストーリーは文学！」といったムードは既に存在していた。竹熊健太郎、町山智浩、山本弘、唐沢俊一などの言説がこの類で、少し外れるが呉智英などもその源泉の一つに数えてよいだろう。
　この中で、竹熊健太郎はオウム事件の際にいち早く「オウムと我々オタクは同じである」という自己反省をおこなったからこそオタク界の負の側面を批判的かつ内省的に論じる契機を得たし、町山智浩はアメリカの自由主義に触れることでネトウヨに一応あらがうことができた。山本弘はニセ化学バスターズだったから南京大虐殺否定論には乗らなかったが原発事故ではドツボにハマり性根はオタクであると明らかになった。
　これらは一応ネトウヨではないかもしれないが、同時に様々な面で脇の甘さや危うさが目立つ人物でもある。これはオタクがネトウヨだからであり、そういった契機を持たなかった唐沢俊一などは直球でネトウヨとなった。オタクは葛藤なしにはネトウヨにしかならない。
　四者で一番まともなのが竹熊健太郎で、次が町山智浩であることは左派なら概ね同意を得られると思うが、竹熊はオウムという巨大な存在の業をオタクとして自ら背負うことでのみ機を得たし、町山智浩は自らが被差別者として差別と闘ってきた人でもあり、それゆえにアメリカ自由主義に対する態度も明確である。これは非常な困苦とともにあった正道であるはずだ。しかしながら、そういった道を通った勇者でさえも、ネトウヨと共通した危うさを孕まざる得ないのがオタクという存在である。

　さて、これらのオタク選民思想の連中が同時に持っていた自己認識が「オタクはヤンキーや体育会系と違って道徳的な存在である」などという馬鹿げたくだらない徹底して最悪の選民思想である。これまで見てきた偏狭なナショナリズムや倒錯した劣等感と権威主義のミックスよりもはるかに害毒甚だしい偽善的な正義感である。つまりネトウヨ以下。
　ここまでで私がしてるのは、「形態如何によらずオタクの選民思想は害毒である」という話であり、オタクは存在そのものが一貫して害毒甚だしい連中である。「漫画やゲームを楽しんでる限りにおいて、他人に危害を及ぼしているわけでもなし、それは自由でなくてはならないし、そういった他人の趣味を劣ってると見下すのは恥ずべきことである」というのはまったくそうだろう。それだけで済むならその通りであるし、この点に関しては私も一貫して擁護してきた。
　しかし、その先にあったものはなにか。これまで説明したとおりである。「子供向けと言われるアニメや特撮にはこのような優れた表現技法や高度な物語性があって～」というところまでなら大した話ではないように見えるが、その時点で既に選民思想に片足を突っ込んでるので警戒が必要である。そこからネトウヨやリベサヨになるのはすぐだ。
　今、フェミニストと同舟してオタク批判をしているように見える連中であっても、「オタクはヤンキーと違って悪いことをしない！ そんな悪い奴はオタクじゃない！」などと言ってる連中は、唐沢俊一や山本弘と同じ類の連中であり、ただの選民思想だから何があろうと信用してはならない。オタクの根本的な問題点がまったく改善されていないからで、むしろ無自覚な分、なおさらたちが悪くなる。というか、ヤンキーよりオタクが問題なのは反省の契機を持たない無自覚さである。「自分はあいつらと違う」なんてのは自己反省ではない。ただの選民思想。「真のオタク」とか気色悪いから早く死ぬべき。
　元ヤンの「昔は俺も悪くてよォ」みたいな話を叩くのがオタクであるが、オタクはそもそも自分が悪いことをしたことがないと思い込んでおり、つまり悪いことが悪いことだと認識することができないので、どう考えても一番クソなのはオタクだし、なぜヤンキーを見下しているのか。自分を善良だと思い込んでるからオタクは一番たちが悪いのである。

「素晴らしい日本エリートたちと、それを嫉む反エリート主義者たち」という世界観においては、国家犯罪や大企業犯罪は「無かった」ことにするか、被害者達を「殺されようが犯されようが自業自得」な「下等な"DQN"」とするしかなくなる。

— ロムえもん (@rom_emon) 2019年11月22日

　その通り。オタクは皆殺しにしなくてはならない。



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フェミ叩きをしているオタクは萌え漫画を守る気なんか一切ない漫画焚書派の最先鋒かつ漫画のキャラクターを抹殺しようとする下劣な悪党であり、萌え漫画や萌えキャラを守るためにはオタクを焼くしかない。オタクは死ね！
http://wjn782.blog.fc2.com/blog-entry-269.html

以前、物のついでで言及した漫画「コンシェルジュ」の作者がクソみたいなことを言ってたので叩いておく。
http://wjn782.blog.fc2.com/blog-entry-299.html

　書いてて気づいたけど、竹熊はヤンキーを一絡げにして変な敵対感情を持ったりはしてなさそうでおとなしいいじめられっ子を励ますことがあっても「オタク差別ガー」とは言わないだろう。町山もこれまたおとなしい子を励ますことがあってもヤンキーにも愛情があったりするのが特徴的で、このあたりで明暗が分かれるように感じられる。
　ちなみに、何気にヤンキーに対して愛情があるのが本田透だったりする。女性への未練とヤンキーへの愛情をなくした本田透とか、ただのクソオタクにしかならないよ。だからそういった点を捨象した信者にはクソオタクしかいない。もちろん、この三者にも問題があることは繰り返し言っておくけど、少なくとも山本弘や唐沢俊一などよりはまともであるし、上から目線で評論しているように見えるかもしれないけど、私はこの三者には崇敬の念を持ってるよ。だからこそ、女性差別関係の発言はすぐに訂正してくれ、と思ってる。