焚巣館 -神滅論-
https://wjn782.garyoutensei.com/kanseki/shinmetsuron/main.html
本日の更新。一年近くブランクが空いてしまった。本文も1年近く前には既に翻訳していたものである。なぜこんなことになってしまったかと言えば、ことのはじめはパソコンの故障である。これ自体は大したことではなかったものの、念のためファイルを新たなパソコンに移すことにし、そこに私自身の引っ越しが重なってしまい、パソコンのセッティングが後回しになった結果、ホームページ更新や環境設定もおっくうになってずるずると延びて今に至るわけである。
さて、ひさびさの更新なので確認しておくと、私が漢籍を訳し始めたきっかけの一つはもともと未翻訳の漢籍を読むためであった。そしてホームページの立ち上げに際しても、これを現代語訳未出版の漢籍を読める画期的なものにしてやろうと野心を燃やしており、だからこそ王符の潜夫論を当初は目玉にしようとしていたのである。
しかし、これが遅々として進まず、大越史記全書も遊心安楽道も論語注疏も同じく更新が停滞している。既に全訳してホームページに掲載しているといえば三国史記であるが、これは未出版の漢籍ではない。そんなこんなで5年の歳月を経てしまった。こんなはずではなかった……と頭を抱えるばかりである。
ところが、なんと今回更新した『神滅論』は現代日本語全訳未出版! ついにまとまった漢籍の全訳を掲載することができたわけである。いやー、よかったよかった。カムバック更新第一回にふさわしいと言えよう。
ちなみに注記や余釈などをまだ書いていないけど、そんなの書いていたらまたいつまでたっても更新できないので、もうさっさと翻訳だけ更新することにした。書きたいことはいっぱいあるので、余釈はおそらく追記すると思う。
ところで、この神滅論って巷では無神論の書だと喧伝されているのだけど、読んでみたら『神』はどう読んでも『精神』のことで、死後の精神の消滅を論じているだけ、つまり一般にいう無神論でもなんでもなくてびっくりした。こういう粗雑な中国思想紹介みたいなのが一般に広まるケース本当に多い……。
内容は儒者による仏教批判。やはりバチバチの思想バトルは面白い。
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